株式であれば、企業収益が減少することによって株価が下落する。
また、2008年9月29日から30日にかけて、金融市場の安定化を目指した米国の金融安定化法案(最大7000億ドルでサブプライムローンなどの金融機関の不良資産を買い取る法案)が議会で否決されたことを受けて、ニューヨーク市場で起こった暴落を引き金に全世界の株式市場が暴落するなど、他市場の要因によって株価が下落することが頻繁に起こる。
これに対して債券の場合は、短期的な企業収益の減少によって債券価格が下落するということは通常あり得ないことである。
債券の場合のハイリスクは、信用リスク、つまり債務が返済を上回る。
たとえば、社債を発行した時には経営的に何ら問題のない企業であったが、その後、経営が徐々に悪化、あるいは経営の屋台骨を揺るがすような粉飾決算が表面化、これに伴い信用リスクが表面化し、債券価格が大幅に下落するというのが債券の場合のハイリスクに該当する。
これは、事後的にハイリスクが明らかになるケースだ。
債券のケースでもう一つ考えられるのが、信用リスクの高い企業の社債を最初から購入するケースである。
米国では「シャング・ボンド」といわれる格付けBB以下の、信用力は低いが高利回りの債券を購入するファンド(投資信託)が存在する。
このようなファンドは、もし社債を発行している企業が倒産すれば、社債は紙くず同然になるため損失が大きくなるが、倒産しなければ、ファンドは高利回りを享受することができる。
これが本来の意味でのハイリスクハイリターンである。
事前にハイリスクが明らかなケースだ。
つまり、株式の場合は価格変動の大きさという意味でのハイリスク、債券の場合は債務返済が行われない危険性が高いという意味でのハイリスク、ということになる。
それでは、高いリスクを選択したならば、高い利回りが期待できるような仕組みに本当になっているのであろうか。
実は、最近の金融商品の中には、消費者が高いリスクを選択しているにもかかわらず、リスクのわりには決して高いリターンが望めない商品もある。
というよりも、ハイリスクを表面的に出すようなことはしないで、あるいは消費者にハイリスクを認識させることなく、表面的なハイリターンを前面に押し出す金融商品が実際に存在している。
ここで、「表面的な」という表現に注目していただきたい。
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